地域のみなさまのこころに寄り添いながら、共に歩みを進めるための組織づくり

2020/05/07


「こころに寄り添い、生きる力を支援」を基本理念に、東京都八王子市を中心に精神科医療を提供する青溪会は、駒木野病院、こまぎの訪問看護ステーション天馬、こころの診療所いこま、グループホーム駒里など、病院、訪問診療、訪問看護、グループホームなど、「医療」「保健」「福祉」に関わる地域になくてはならない社会的役割を持った組織です。

「ご利用者ひとり一人と誠実に向き合うことから、青溪会の医療と福祉は始まります。そして、私たちは連携を大切にしながら、途切れる事がない医療・福祉サービスの実現に向けて努力し続けます。」と語るのは、医療法人財団青溪会、駒木野病院で事務部長の二瓶 圭一さん。力強く地域を支える医療体制を作る青溪会の組織づくりについて伺いました。

医療法人財団・青溪会 駒木野病院事務部長二瓶圭一様

前職ではあさかホスピタル広報秘書室室長、あさかサービスセンター部長を兼任。医療機関における広報や建築を中心に業務。地域活動としてスペシャルオリンピクス日本・福島事務局としてトーチランイベントの中心活動を行う。

現職では、駒木野病院 事務部長として事務管理の業務のほか、将来検討委員会のメンバーとして、新病棟の建設に向けたプロジェクトの担当や、医療ブランディング、院内・他医療施設で講演会などマルチに活動。地域活動として、一般社団法人東京精神科病院協会 事務管理委員を委嘱。また八王子法人会青年部会の理事として、行政と協同し八王子市民に向けて様々な子ども支援などの社会貢献活動を行う。

知識の研修だけでなく、チームワークが大事

研修や勉強会は多くの医療施設で行われていることですが、青溪会の研修の基本にあることは、チームワークやコミュニケーションなど、仲間との関わり方を学ぶ場所を設けていることです。

医療者は、一般的な企業が行う社会人ビジネスワークよりも集団行動が大事です。特に精神科医療の場合、職種を越えた情報共有が他の医療領域と比較してもより大事になります。例えば看護の研修プログラムでは、通常の研修以外にチームワークの向上を目的とした宿泊研修を用意しています。相手の動き方を考えながら自分が動かなければならない現場だということを学んで体験する機会を設けることで、青溪会の一番大切にしていることをチームとして理解し合います。

課題はエビデンスに基づいてCNSがレビュー

日々の業務課題に対する判断を経験ではなく、客観的にエビデンスに基づいてレビューをすることが重要です。そのため、青溪会では専門ナース(CNS)を充実することで、課題別に誰に相談すべきかをはっきり示しています。CNSを配置することで、しっかりと個別の評価をすることも可能です。教育的な部分と、日常的な問題解決のためにもCNSは大事な役割だと考えています。因みに学会発表文章のマネジメントをしてくれるCNSもいます。

新人の方たちはそういった先輩たちをみて、自分も専門系に進みたいとか、管理系に進みたいとか考えるようになります。ですので、キャリアアップについても、看護部においてはマネジメント(管理系)コースと看護(専門系)コースがあり、各教育担当の下で、プログラムをもとにした研修を行うようにしています。

組織見直しは「今の時代に合った形」を常に行う

「今の時代に合った形」を考えて、理念の見直しとともに人の組織管理・編成を行っています。組織の枠組みの変化と、それに合わせた各部門の特色のある研修や教育などは、部門ごとに考えてもらうようにしています。

医療は、一般企業と違い職種ごとに業務内容が全く違いますが、それを一つに集中させることがすごく大事だからこそ、各部門で考えることでボトムアップし、もちろんトップからも落としますが、両方が揃わないといいブレンドがされないと思います。

年度ごとに、医療の質や患者サービスだけでなく、経営的な数値目標についても、各部署ごとに考えてもらっています。収益性を保たなければ良質な医療の継続はできないので、どういうふうに売り上げを担保していくかを考えなければなりません。会社と一緒で売り上げのためには、いいサービス、いい商品が必要であり、私たちの場合はそれが「いい医療」になるのです。「いい医療」をどう担保していくかを各部門できっちり考えています。そして、組織として事務管理や経営側が、利益と結び付けていくわけです。そのために青溪会のみなさんとは「いい医療」を一緒に考えられるチームなんだと思います。

大事な情報共有こそ伝達と循環

全部の組織、全員が関わる、ということにこだわる

組織的なことを言うと、まず経営者の会議、理事会があって、それが毎週、1回。そこには、理事に加えて事務管理部門が参加します。そこで決まったことを病院運営会議と地域事業所運営会議という副部長以上の人が出てる会議を2週間に1回開催します。そこで下りたことが、それぞれの部会、看護部会とか事務部会に下りて、そこからまた翌日に、全体に伝達されます。それが今度は、現場に共有した内容、現場からの質問に対して部会で説明した人が、解釈してまとめます。それをまた病院の運営会議や地域事業所運営会議のほうでフィードバックして、それを最後は経営者へフィードバックする。それをまた戻すのを2週に1回、全部の組織、全員が関わる、ということにこだわって行っています。

トップが一方的にメッセージを出すだけでは伝わらない

部会というのは参加者が現場のスタッフなので、現場の職員と2週間に1回、相互で情報の行き来がある。循環があるんです。これはもう、徹底してるんです。全員ですよ。会議に出席した人は現場に戻って、部下たちに説明する義務があり、部下は理解、理解できなければ質問として報告する義務があるということです。経営者が考えて、病院で決まったことを病院全体で必ず2週間に1回、循環してることになります。この仕組みにより、言葉としてのメッセージが伝わらないってことがないんです。

トップが一方的にメッセージを出すだけでは伝わらない。そもそもトップとボトムって絶対に意識が違うから、当たり前ですよね。業務のカテゴリーが違うから。だからトップに近い人が受けて、その人がちゃんと解釈して次に近い人に伝えて。その人が解釈して次の人に伝えて。伝える人は通訳役みたいな役割で、その通訳役が「なるほど。」と思ってくれないと次に伝えられないじゃないですか。

「なるほど。」思わなかったらそこで戻す。もどせる仕組みがある。一見すると非効率的に見えるかもしれませんが、大きな組織になるとこれが一番効率的でもあります。本当に伝わるって、「なるほど。」って思うことで伝わるんだと私は思うんです。

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